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文法

to不定詞の副詞的用法とは?英検で差がつく使い方と例文

なぎ

「to不定詞は名詞的・形容詞的・副詞的の3用法がある」と習っても、副詞的用法だけはなんとなくあいまいなまま、という方は多いのではないでしょうか。実は英検準1級・1級の長文では、この副詞的用法が文の論理構造を支える要になっていることが頻繁にあります。

目的を表す「〜するために」だけでなく、結果・判断の根拠・条件など複数の意味を持つ副詞的用法を整理することで、長文読解のスピードとライティングの表現力が同時に上がります。

to不定詞の副詞的用法とは

to不定詞の副詞的用法とは、to+動詞の原形が副詞のように機能し、動詞・形容詞・文全体を修飾する使い方です。「何のために」「どんな結果として」「なぜそう感じるか」など、文に目的・結果・原因などの情報を加えます。

She studied hard to pass the exam.(試験に合格するために、一生懸命勉強した)

この文の to pass は「なぜ勉強したか」という動詞 studied を修飾する副詞的用法(目的)です。名詞的用法(主語・目的語・補語になる)や形容詞的用法(名詞を修飾する)とは役割が異なります。

副詞的用法の5パターン

①目的「〜するために」

Many countries have introduced carbon taxes to reduce greenhouse gas emissions.(多くの国が温室効果ガス排出量を削減するために、炭素税を導入した)

→ 目的を明示したいときは in order to Vso as to V でより強調できます。英検ライティングでは in order to を使うと「目的を意識した論述」という印象を与えられます。

📝 重要語句リスト
carbon taxes(炭素税)——= carbon levy / emission charges
introduce(導入する)——= implement / adopt / establish
reduce(削減する)——= cut / decrease / lower
greenhouse gas emissions(温室効果ガスの排出)——気候変動テーマの必須表現

②結果「〜して、その結果〜した」

She worked tirelessly for decades, only to be overlooked for promotion.(何十年も懸命に働いたが、結局昇進を見送られた)

only to V は「〜したが、結果的に…(残念なことに)」という逆接・皮肉のニュアンスが出る表現です。長文で only to が出てきたら「期待と逆の展開」が続くサインと覚えておきましょう。

📝 重要語句リスト
tirelessly(たゆまず・精力的に)——副詞。work tirelessly「精力的に取り組む」の形で頻出
overlook(見落とす・無視する)——= ignore / pass over。be overlooked「見過ごされる」
promotion(昇進・促進)——文脈によって意味が変わるので注意。ここでは昇進
only to V(〜したが結果的に…)——逆接的結果を示す定番表現

③感情の原因「〜して(嬉しい・残念だ)」

I was surprised to learn that the project had been cancelled.(そのプロジェクトがキャンセルされたと知って驚いた)

→ be surprised / be pleased / be disappointed / be relieved などの感情形容詞の後に to V が続く形です。「感情の原因は何か」を読み取る設問で根拠になります。

📝 重要語句リスト
be surprised to V(〜して驚く)——感情+to不定詞の典型。be glad/sad/relieved to Vも同型
cancel(中止する・取り消す)——= call off / abort / discontinue
project(計画・事業)——= initiative / scheme / program

④判断の根拠「〜するとは(〜に違いない)」

You must be brave to speak up in such a situation.(そんな状況で意見を言うとは、勇気があるに違いない)

→ 「〜するとは(どういう人・状況だ)」と話し手が判断を下すときに使います。must / can’t / seem などと組み合わさることが多く、英検長文では論評・評価の文脈で出てきます。

📝 重要語句リスト
brave(勇気のある)——= courageous / bold。be brave to V「〜するとは勇敢だ」
speak up(意見を言う・声を上げる)——= voice one’s opinion / raise one’s voice
situation(状況・場面)——= circumstance / context

⑤条件「もし〜すれば」

To hear him speak, you would think he had lived in England all his life.(彼の話し方を聞けば、一生イギリスに住んでいたと思うだろう)

→ 文頭に To V が来て、後ろに仮定法(would / could)が続く形が目印です。if を使わずに条件を表せる高度な表現で、英検1級の長文に出ることがあります。

📝 重要語句リスト
to hear 〜 speak(〜の話し方を聞けば)——条件のto不定詞の定番フレーズ
all one’s life(一生・生涯ずっと)——= throughout one’s life / lifelong
仮定法 would(〜だろう)——条件のto不定詞は後ろに仮定法を伴うのがパターン

英検での出題ポイント

長文読解で to不定詞の副詞的用法が出てきたとき、確認すべきは「その to V が何を修飾しているか」です。

・動詞を修飾 → 目的(なぜ〜したか)か結果(only to V)
・形容詞を修飾 → 感情の原因か判断の根拠
・文頭に来て後ろに仮定法 → 条件

内容一致問題で「筆者の意図・感情・論理展開」を問われるとき、この修飾先の判断が正解の根拠になります。

ライティング・面接での活用法

英検ライティングで最も使いやすいのは①目的と②only to の2パターンです。

【目的】 Stricter regulations need to be introduced in order to address the growing problem of plastic pollution.
【結果】 The company invested heavily in the new technology, only to find that the market had already shifted.

どちらも「主張+根拠」の構造で使えます。only to は「失敗例・逆効果の例」を挙げる際に、論述の説得力を一気に上げる表現です。

確認問題(英検準1級〜1級レベル)

ここまでの内容を英検形式で確認しましょう。難易度は英検準1級〜1級のボーダーを意識した問題です。

【空所補充】適切なものを選んでください

問1.The government introduced stricter regulations ( ) the rapid spread of misinformation online.
(A) address (B) addressed (C) to address (D) addressing

問2.She was relieved ( ) that her application had been accepted by the university.
(A) learn (B) to learn (C) learning (D) learned

問3.He devoted his entire career to the research, ( ) retire without receiving any recognition.
(A) so as to (B) in order to (C) only to (D) enough to

▶ 解答・解説を見る

問1:正解 (C) to address

【文構造】
S(The government)+ V(introduced)+ O(stricter regulations)→ SVO(第3文型)
to address the rapid spread of misinformation online → 目的を表すto不定詞の副詞的用法(文型の外・V を修飾)

【なぜ(C)か】
「〜するために規制を導入した」という目的のto不定詞が必要。
✗ (A) address → 動詞の原形だけでは文法的に前の名詞にかかる形にならない。
✗ (B) addressed → 過去形・能動態。前の名詞を修飾する分詞なら「規制が何かを取り締まった」となり意味が不自然。
✗ (D) addressing → 現在分詞。「規制が〜に取り組んでいる」という分詞の後置修飾になるが、文の本来の論点(導入の目的)が失われる。

問2:正解 (B) to learn

【文構造】
S(She)+ V(was)+ C(relieved)→ SVC(第2文型)
to learn that… → 感情の原因を表すto不定詞の副詞的用法(形容詞 relieved を修飾)

【なぜ(B)か】
be relieved(安堵した)という感情形容詞の後に「その原因」を表すto不定詞を続ける形。感情形容詞+to V は英検頻出パターンです。
✗ (A) learn → 動詞の原形だけでは前の形容詞との文法的なつながりができない。
✗ (C) learning → 動名詞。be relieved learning という形は自然ではない。
✗ (D) learned → 過去形・過去分詞。「学ばれた」という受動態の意味になり文意が崩れる。

問3:正解 (C) only to

【文構造】
S(He)+ V(devoted)+ O(his entire career)+ 前置詞句(to the research)→ SVO(第3文型)
only to retire without receiving any recognition → 逆接的結果を表すonly to不定詞(文型の外)

【なぜ(C)か】
「キャリアを捧げた——しかし結果的に何の評価も得られず退職した」という皮肉・逆接の展開に only to が必要。
✗ (A) so as to → 「〜するために」という目的。「認められないために退職した」では意味が不自然。
✗ (B) in order to → 同様に目的。文脈に合わない。
✗ (D) enough to → 「〜するほど十分」の意味。文構造として He devoted… enough to retire では「退職するほど十分献身した」となり逆接の意味にならない。

【ライティング】英文を作ってみよう

以下の語句をすべて使い、to不定詞の副詞的用法(目的)を含む1文を作りなさい。
in order to / address / regulations / stricter

▶ 解答例・解説を見る

解答例:
Stricter regulations need to be introduced in order to address the growing threat of climate change.

【文構造の分析】
能動態に戻すと “We need to introduce stricter regulations”(SVO・第3文型)。
受動態にすると S(Stricter regulations)+ V(need to be introduced)→ SV(第1文型)の形。
in order to address the growing threat of climate change → 目的を表すto不定詞の副詞的用法(文型の外・V を修飾)

【語句のポイント】
in order to:単なる to V より「目的」を強調できる。ライティングで意図的に使うと採点者に伝わりやすい。
stricter regulations:「より厳しい規制」。比較級を使うことで「現状では不十分」という論点が自然に込められる。
growing threat:「拡大する脅威」。growing(拡大しつつある)という現在分詞が問題の深刻さを表現。英検1級ライティングで評価される語彙。

【採点者へのアピールポイント】
受動態+目的のto不定詞+比較級という3つの要素を1文に組み込んでいます。「現状不十分 → 改善策が必要」という論理展開を1文で完結させられており、意見文の根拠として使いやすい形です。

まとめ:副詞的用法は「文の意図を読む鍵」

to不定詞の副詞的用法、5パターン全部おさえられましたか?①目的・②結果(only to)・③感情の原因・④判断の根拠・⑤条件は、どれも長文でよく出てくる形ですね。長文を読むときは「この to V は何のため?」と問いかけるクセをつけると、文の論理がぐっと読み取りやすくなります。ライティングでは in order to と only to をまず使えるようにしておくと、それだけで表現の幅がかなり広がりますよ。

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なぎ
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特許翻訳者/英検ひとさじノート運営
特許翻訳者として技術文書の英語と向き合う毎日を送っています。「英単語は丸暗記じゃなく、使い方で覚える」――仕事で実感したこの考え方を、英検準1級・1級を目指す方に届けたくてこのブログを始めました。語源・コロケーション・実務での使われ方など、単語帳では学べない"ひとさじ"の知識をお届けします。
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