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現在完了形の受動態とは?英検で差がつく使い方と例文

なぎ

「have been done」という形を見たとき、すぐに意味が取れますか?現在完了形の受動態は、英検準1級・1級の長文でとにかくよく出てきます。社会・環境・政策テーマの英文では、「これまでに〜されてきた(そして今も続いている)」という表現が頻繁に使われるからです。

形自体は覚えやすいのですが、「なぜここで現在完了形の受動態を使うのか」という感覚が身につくと、長文の論旨が格段につかみやすくなります。

現在完了形の受動態とは

現在完了形の受動態は、have / has been + 過去分詞の形で表します。「過去に行われた動作の結果が、現在もつながっている」という現在完了形のニュアンスに、「〜される(受け身)」という受動態のニュアンスが加わった構造です。

Several measures have been implemented to address climate change.(気候変動に対処するために、いくつかの対策が実施されてきた)

この文では「対策が実施された(過去の動作)+その結果が今も続いている(現在との関連)」という2つの情報が have been implemented に込められています。

📝 重要語句リスト
measures(対策・措置)——= steps / actions taken
implement(実施する・導入する)——= carry out / put into practice
address(〜に取り組む)——= tackle / deal with
climate change(気候変動)——= global warming / environmental crisis

能動態・受動態・現在完了の関係を整理する

混乱しやすい形を並べて確認しておきましょう。

・現在形の受動態:is / are + 過去分詞(例:The policy is discussed every year.)
・過去形の受動態:was / were + 過去分詞(例:The law was introduced in 2010.)
・現在完了形の受動態:have / has been + 過去分詞(例:The law has been revised three times.)

現在完了形の受動態が「過去完了形の受動態(had been done)」と異なるのは、現在との関連があるかどうかです。have been done は「今もその影響・結果が続いている」、had been done は「ある過去の時点より前に完了していた」ことを示します。

英検長文で頻出のパターン

英検準1級・1級の長文では、次のような文脈で現在完了形の受動態がよく登場します。

政策・制度の説明

Significant efforts have been made to promote renewable energy adoption.(再生可能エネルギーの普及を促進するために、多大な努力がなされてきた)

New regulations have been introduced to limit carbon emissions from industrial facilities.(工業施設からの炭素排出を制限するための新しい規制が導入されてきた)

📝 重要語句リスト
significant(多大な・重要な)——= considerable / substantial
renewable energy(再生可能エネルギー)——環境テーマの定番語
adoption(普及・導入)——= introduction / uptake
regulations(規制)——= rules / restrictions / policies
carbon emissions(炭素排出)——= greenhouse gas emissions
industrial facilities(工業施設)——排出源・規制対象として頻出

研究・発見の報告

A strong correlation has been found between sleep disorders and income inequality.(睡眠障害と所得格差の間に強い相関関係が見つかっている)

The data have been collected from over 50 countries over the past decade.(データはこの10年間で50か国以上から収集されてきた)

📝 重要語句リスト
correlation(相関関係)——因果ではなく「相関」。学術的な主張に使う
sleep disorders(睡眠障害)——health・technologyテーマで登場
income inequality(所得格差)——= wealth gap / economic disparity
decade(10年間)——over the past decade「この10年間で」は頻出表現

社会変化の描写

Traditional manufacturing jobs have been replaced by automation in many regions.(多くの地域で、従来の製造業の仕事が自動化によって置き換えられてきた)

📝 重要語句リスト
manufacturing(製造業)——産業・経済テーマ頻出
replace(置き換える)——be replaced by〜「〜に置き換えられる」は受動態の定番
automation(自動化)——= mechanization。テクノロジーテーマの必須語
region(地域)——= area / district。地理・社会テーマで広く使える

英検での出題ポイント

長文読解で現在完了形の受動態が出てきたとき、確認すべきことは2点です。

①「誰が」行ったかが省略されている:受動態では行為者が by〜で示されることもありますが、省略されることも多いです。「〜されてきた」という事実に焦点が当たっており、「誰が」より「何が行われてきたか」が重要な文脈です。

②「今も続いている」という現在完了のニュアンス:have been done は「過去に始まり、今も効果・影響が続いている」ことを示します。設問で「現在の状況」を問われたとき、この形が根拠になっていることがあります。

ライティングでの活用法

英検ライティングで「これまでの取り組み・進捗」を述べるとき、現在完了形の受動態は非常に使いやすい構造です。次の3パターンを覚えておくと、環境・社会・教育テーマで即使えます。

・Much progress has been made in the field of renewable energy.
・Significant steps have been taken to address the issue of poverty.
・Considerable attention has been paid to the impact of social media on mental health.

📝 重要語句リスト
progress(進歩・進展)——= advancement / development
steps(手順・措置)——take steps to V「〜するための措置を講じる」
considerable(かなりの・相当な)——= significant / substantial
mental health(精神的健康)——社会・テクノロジーテーマで頻出

確認問題(英検準1級〜1級レベル)

ここまでの内容を英検形式で確認しましょう。難易度は英検準1級〜1級のボーダーを意識した問題です。

【空所補充】適切なものを選んでください

問1.Considerable progress ( ) in reducing carbon emissions since the international agreement was signed.
(A) made (B) was made (C) has been made (D) had made

問2.The government’s new policy ( ) by experts worldwide as a practical model for other nations.
(A) praised (B) has been praised (C) was praising (D) is praised

問3.Several measures ( ) to address the growing problem of youth unemployment, yet the situation remains unresolved.
(A) took (B) are taking (C) had taken (D) have been taken

▶ 解答・解説を見る

問1:正解 (C) has been made

【文構造】
能動態に戻すと “They have made considerable progress”(SVO・第3文型)。
受動態にすると S(progress)+ V(has been made)→ SV(第1文型)の形。
in reducing carbon emissions → 副詞句(文型の外)
since the agreement was signed → 時を表す副詞節(文型の外)

【なぜ(C)か】
キーワードは since(〜以来)。since は「過去の起点から現在まで続いている」ことを示すため、現在完了と組み合わせるのが基本ルールです。
✗ (B) was made → 過去形(SV・第1文型の受動)。「その時点で完了」となり、sinceが示す現在との継続が表現できない。
✗ (D) had made → 過去完了・能動態(SVO・第3文型)。progress は自ら動作する主体ではないため能動態が不自然。

問2:正解 (B) has been praised

【文構造】
能動態に戻すと “Experts worldwide have praised the government’s new policy”(SVO・第3文型)。
受動態にすると S(policy)+ V(has been praised)→ SV(第1文型)の形。
by experts worldwide → 行為者句(文型の外)
as a practical model → 様態の副詞句(文型の外)

【なぜ(B)か】
「発表以来、世界中の専門家から評価され続けている」という過去から現在への継続を表すには現在完了が必要です。
✗ (A) praised → 能動態の過去形ならSVO(第3文型)。しかし policy(政策)が「誰かを褒めた」主体にはなれないため文意が崩壊。
✗ (C) was praising → 過去進行形・能動態(SVO・第3文型)。同様に policy が行為者になり意味が成立しない。
✗ (D) is praised → 現在形の受動態(SV・第1文型)。習慣的な事実として使えるが、by experts worldwideという評価の積み重ねには現在完了の方が自然。

問3:正解 (D) have been taken

【文構造】
能動態に戻すと “They have taken several measures”(SVO・第3文型)。
受動態にすると S(measures)+ V(have been taken)→ SV(第1文型)の形。
to address the growing problem → 目的を表す不定詞の副詞的用法(文型の外)
yet the situation remains unresolved → 後続の独立した節。S(situation)+ V(remains)+ C(unresolved)→ SVC(第2文型)

【なぜ(D)か】
yet(それでも)が逆接のポイント。「対策は講じられてきた——しかし今も未解決のままだ」という対比で、「過去から現在まで対策が続いている」ニュアンスが必要です。
✗ (A) took → 過去形・能動態(SVO・第3文型)。measures が自ら「行動を取った」という能動の文になる。
✗ (B) are taking → 現在進行形・能動態(SVO・第3文型)。同上。
✗ (C) had taken → 過去完了・能動態(SVO・第3文型)。「過去のある時点より前に自ら取っていた」となり現在との繋がりが消える。

【ライティング】英文を作ってみよう

以下の語句をすべて使い、現在完了形の受動態を含む1文を作りなさい。
significant steps / taken / address / inequality

▶ 解答例・解説を見る

解答例:
Significant steps have been taken to address the widening inequality in many developed nations.

【文構造の分析】
能動態に戻すと “Someone has taken significant steps”(SVO・第3文型)。
受動態にすると S(Significant steps)+ V(have been taken)のSV(第1文型)の形になります。
・to address〜 → 目的を表す不定詞の副詞的用法(文型の外・修飾語)
・the widening inequality → address の目的語(O)
・in many developed nations → 場所の副詞句(文型の外・修飾語)

つまりこの文の「骨格」はシンプルなSV(受動態)で、そこに目的の不定詞と場所の副詞句が肉付けされています。複雑に見える長文も、まず受動態のSVを見つけ、そこから修飾語を取り除くと構造が見えてきます。

【語句のポイント】
significant steps:「大きな・重要な措置」。英検ライティングで「取り組みがある」と書きたいときの定番名詞句。
have been taken:steps という名詞は「誰かに取られる(受動)」もの。能動態で steps took とは言えないため、受動態が必須。
widening inequality:widening(拡大しつつある)と現在分詞を使うことで、「今も進行中の問題」という緊迫感が加わる。英検1級ライティングで評価される表現。

【採点者へのアピールポイント】
現在完了受動態・目的の不定詞・分詞による名詞修飾という3つの構造を1文に自然に組み込めており、語彙・文法の両面で高得点が狙える文です。

まとめ

現在完了形の受動態(have / has been + 過去分詞)は、政策・研究・社会変化を語るときに本当によく出てくる形です。英検の長文で見かけたら「過去から今につながる出来事」だと意識するだけで、段落の論旨がつかみやすくなりますよ。ライティングでは Much progress has been made / Significant steps have been taken のどちらかをまず使えるようにしておきましょう。このパターン一つで、論述の説得力がかなり変わります。

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なぎ
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特許翻訳者/英検ひとさじノート運営
特許翻訳者として技術文書の英語と向き合う毎日を送っています。「英単語は丸暗記じゃなく、使い方で覚える」――仕事で実感したこの考え方を、英検準1級・1級を目指す方に届けたくてこのブログを始めました。語源・コロケーション・実務での使われ方など、単語帳では学べない"ひとさじ"の知識をお届けします。
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